在宅業務情報トピックス

2015.02.10

在宅研修 ~チーム医療の中で薬剤師に求めること~ を実施しました

H27年1月31日(土) 18時~20時
京都コンベンションホールにて 在宅研修を実施しました。
今回は薬学生も含む86名の方に参加していただき、大変盛況でした。

 
テーマは
「在宅の対応について考える。」

 
最初に、「在宅医療において薬剤師に望むこと」という内容で、
在宅療養診療所、介護施設と幅広く運営されている 土井正樹 先生に講演していただきました。

 

現在の在宅死の割合が13%であることに対して、

「治る見込みがない場合に、最後を在宅で迎えたい方」が50%強もいるため、それに応えていかないといけないこと。

実際に看取りがあった方に対しての対応を交え、状況が刻々と変化していく中で、すぐに動ける体制をとらなければならないこと。

患者様や、そのご家族の方をよい関係にすることを含めて関わっていかなければならないこと。

調剤薬局の薬剤師がチーム医療に参加するにあたり、初期の退院時カンファレンスから参加することがとても大切であること

その他、「医師の立場から薬剤師に求めること」について、様々な事を学ばせていただきました。

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先生の講演の後に、「緩和医療の方への対応」という内容のグループディスカッションを行いました。

内容は、
「病院から在宅へ変更になった方について、本人にどのように話をするか?」
「在宅に積極的な方、そうでない方、麻薬の投与に対して不安を持っている方、それぞれの立場の家族の方に対してどのような声掛けをするか?」

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今回も様々な意見が出て、よい情報交換の場となりました。
それぞれが考えていることを出し合い、共有することによって、今後違った目線からの対応が行えるようになります。

 

「患者、その家族にとって、よりよい状況を作るためには労力を惜しまない。」

またそれは、「薬の専門的知識はもちろんだが、精神面のケアについても同様である。」

医療人として、とても大切なことを学んだ研修でした。

 

 土井医院院長 土井正樹

土井正樹(土井正樹)
京都府 長岡京市 在宅療養支援診療所
土井医院 院長

土井正樹氏は、昭和58年に京都府立医科大学卒業後、同第一外科(消化器外科)に入局。済生会京都府病院、宇治病院にて研修後、同医局助手を務め、その後、堀川病院外科に勤務。外科部長、副院長を経て、平成11年7月 京都府向日市に土井医院およびデイケアを開設される。 現在では、地域の方が出来る限り住み慣れた家や地域で安心して暮らせる医療サポートを目指して地域医療に取り組まれており、特に在宅医療には力を注ぎ、365日24時間体制で癌や神経難病。また、様々な医療処置が必要であっても“自宅”で安心して過ごせるよう多職種協働のもと活躍されております。平成26年1月には長岡京市に移転し在宅医療に特化して診療を行っておられます。