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Vol.8

「墨染納涼祭」にゆう薬局が参加

[ 更新 ]
2013.09.12

古川賀絵(ふるかわかえ)すみぞめ駅前ゆう薬局 管理薬剤師  平成22年4月入社

京都薬科大学 薬学部出身
1年前より、すみぞめ駅前ゆう薬局の管理薬剤師に就任。
「墨染納涼祭」の企画立案や運営も担当するなど、
“地域に根ざした薬局づくり”を実践している。

平成25年8月18日、京都市伏見区・墨染橋の疎水沿いで開催された「第8回墨染納涼祭」に、親子で楽しんでいただける薬剤師体験のブースを出店しました。このような地域密着型のイベントに積極的に参加することで、地元の方々に薬局や薬剤師の存在を身近に感じていただきたいと願っています。

毎年好評の「子ども薬剤師体験」

「墨染納涼祭」は、「美しい疏水に恵まれ、歴史ある墨染を地元の皆さまに愛される商店街として活性化させたい」という地域の方々の思いから始められました。ゆう薬局でもこの思いに賛同し、また地域の方々に薬局や薬剤師の存在を知っていただくために第5回目から参加しています。

ここでのメインイベントは、子ども薬剤師体験。今回はお菓子(マーブルチョコやラムネなど)を薬に見立て、数を数えてから分包機で一包化するという体験と、金平糖を粉砕した後、重さを量って半分に分け、薬包紙で包むという2つの体験を行いました。分包機で一包化する体験は毎年好評で、分包機からお菓子が出てくると「へぇ?すごい!」「数どおり出てきた!」など、親御さんもお子さんも一緒になって驚きの声を上げてらっしゃいました。また金平糖の粉砕は今回初めて行ったため、毎年来てくださる常連さんには「こんなこともやっているんだ!」と新鮮に楽しんでいただけたと思います。そして最後は薬袋に子どもたちが自分の名前を書いて完成!もちろんその薬袋は思い出として持って帰ることができます。自分がつくった薬(に見立てたお菓子)を誇らしげに持つ子どもたちの姿が印象的でした。

薬剤師の仕事を身近に感じてもらうために

ゆう薬局が「墨染納涼祭」に出店するのは4回目ですが、私が本格的に関わるのは今回が初めて。どんな体験イベントをしたら喜んでもらえるだろうかと悩みながらも、同じ店舗やブロック内にいる前任の先輩たちにアドバイスをもらいながら、スタッフと一緒に考えてきました。そのなかで今回は新しく粉砕の体験を取り入れてみよう!ということで、まず材料の選定から始めました。小さいお子さんが割れるかどうか、薬包紙で包める量はどれくらいか、といった様々な条件をクリアできる材料を調査。丸ぼうろ、ラムネ、あめ玉、金平糖などで実験を繰り返し、最終的に小さめの金平糖がベストだという結論に達しました。実際のイベント時には、お子さんの力でもしっかり粉砕し、包むことができていたのでホッとしました。

子ども薬剤師体験の一番の目的は、薬局や薬剤師の仕事を身近に感じてもらうことです。体験を通して、ご両親やおじいちゃん・おばあちゃんがいつも持っている薬がどんなふうに出来ているかを知ったり、薬剤師の仕事に興味を持ってもらえたりするのが嬉しいですね。あるお母さんが「将来、薬剤師になる?」と聞いて、「うん!」と答えた子どもさんのワクワクした表情は忘れられません。今後は子ども向けの薬剤師体験だけでなく、健康相談や血圧測定といった高齢者向けのイベントも加えていきたいと思っています。

地域のヘルスステーションとして

また、体験イベントに来てくださったご家族はもちろん、地元の方々と交流できるのもこのイベントの素敵なところです。毎年、墨染疎水の周辺には近隣の飲食店さんや地元の有志の方が屋台をたくさん出店されます。そのなかに普段、ゆう薬局を利用してくださっている八百屋さんがいらっしゃったのですが、私たちが準備中に子ども用の立ち台がないことに気づき、急遽、箱を貸してくださいました。その温かい心づかいにスタッフ一同、大感謝でした。

私たちは“地域に根ざした薬局”を目標に活動していますが、処方箋がなければ調剤薬局にはなかなか来ていただけません。そこで、こういった地域密着型のイベントに参加することでまずは存在を知っていただき、処方箋がなくても健康について相談できる場所として利用してもらえれば理想的だと考えています。すみぞめ駅前ゆう薬局はその名の通り駅前にありますから、買い物のついでや通勤前後に気軽に足を運んでいただける、地域のヘルスステーションにしたいです。

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