お知らせ

2011.11.12

平成23年度 第1回 在宅研修

18:30〜20:30

キャンパスプラザ京都

 

〜今回のテーマ〜
☆TPNについて大枠を理解する
☆実際に輸液セットを組み、それぞれの器具の役割を理解する。

在宅患者様の中には輸液の処方が出されることがある。「無菌室がないから受けられない」「無菌室のある店舗にまかせよう」ととっさに考えてしまいがちだ。こういった場合に他の選択肢はないのか、また実際に処方を受ける際にラインの組み方は理解できているかが重要となる。

突然の輸液調剤の処方を受けた際に、この処方は無菌調整が必要なのかを判断する。処方によっては、成分構成がほぼ同等に作られている輸液製剤もある。その点 も同時に確認し、無菌施設がない場合などは無菌調剤なしの製剤で代替えすることも選択肢とすると対応できる幅も広がる。

基礎知識としてTPNライン組立てのビデオで一通りの流れを確認してから、実際に使われるTPNセットを部分的に組み立てた。
ア ンプルカットに始まり、輸液バックの開通や薬液注入など、普段触れる機会のないものばかりであった。輸液バックは2種の開通だけでなく、総合ビタミン・ 糖・アミノ酸・電解質液等が分け隔てられた3室(大室、中室、小室)を開通させるものもあり、初めて見るものも少なくなかった。

また、癌性疼痛時に使用されるシュアーフューザーA PCAシステムも体験した。疼痛の持続緩和だけでなく突出痛に対応できるシステムになっており、医療スタッフに頼らずに御自宅で療養する患者様に適したシステムとなっている。

後半は、実務実習に来られている学生による課題発表が行われた。
「介護施設から学ぶ高齢者に対する栄養ケア」「口腔ケア」「服薬指導から見つけた問題点」「本当は怖い栄養障害」「口腔ケアと薬剤師」「高齢者の服薬指導」の6グループの発表があった。

麻痺がある方の口腔内状況や介護施設での高齢者への服薬支援などについて、実際に現場に赴いたグループもあり、普段の服薬指導に活用できる内容も多かった。

今回の研修をきっかけに、ふれてみないとわからない、まずはふれてみようという意欲がわいた。薬局薬剤師として在宅関連から多方面への知識の向上に努めようと思う。

撮影・原稿:池上 摩弥(一乗寺ゆう薬局)