2014.03.25
新人薬剤師研修を行いました
平成26年3月8日(土) 16:30〜18:30 入社1年目の薬剤師を対象に、ひまわりゆう薬局3階 研修室にて、新人薬剤師研修を行いました。
1年間の新人研修の締めくくり。
薬剤師が正しく理解しておくべき「抗菌剤」の適正使用と薬学的アプローチをできるようになる事を目的として研修を実施しました。
抗菌剤におけるPK-PD理論に関する知識を整理し、各薬剤が最大に効果を発揮するために必要な服薬条件と耐性菌発生の予防に関する薬学的アプローチの意義を理解しました。
一方で小児の場合、抗菌剤が効果を最大に示すためには正しく服薬してもらう事が大前提となります。
しかし抗菌剤は苦みを持ったものが多く服薬に苦労しておられるケースに遭遇する事が多くあります。適正な薬物治療の実践のためにも苦みを有する薬をきちんと服用してもらう事は重要です。
そのために苦みの強い製剤の飲み方についてアプローチできるよう体験型のワークショップを実施しました。
近年のジェネリック医薬品発売に伴い、製剤として工夫されているものが発売されている事があります。
製剤によってはジェネリックの方が甘みが強く飲みやすい場合もあり、服薬アドヒアランスの著しい向上につながる提案ができる事ができます。
また服薬補助ゼリーは上下包む形にしないと苦味がマスクされなかったり、フレーバーと薬剤の相性によっては苦みを増強する事もあります。
「苦くてのめなかった」では、薬は効果を最大に発揮する事はできません。
また苦くて、薬を飲むのが苦手になってしまったら、必要な時に適切な薬物治療を実施する事ができません。
薬剤師の職能は「薬が効果を最大限に発揮できるようにする事、副作用のリスクを最小限にとどめる事」となります。
そのためには患者さんに正しい情報を提供し、服用してもらうまでが大切な使命となります。
「薬が正しく効果を発揮するために何が必要か」を常に意識し、患者さんのQOL向上を目的とした薬物治療に貢献していけるような知識を継続的に取得し、最適なアウトプットを実践していく事が大切ですね。
新入社員のみなさん。1年間お疲れ様でした。
2年目、3年目…これからも続く薬剤師としての人生。
目の前の患者さんに寄り添い、社会に貢献していけるよう、これからも共に学びを続けていきましょう!