2019.05.14
2019年度第1期実務実習の成果発表会を行いました。
【日時】2019年5月9日(木)9:00~17:00
【場所】ひまわりゆう薬局
2019年度第1期実務実習が実施され、今回は11名の学生を受け入れました。
店舗での実習は主に調剤や服薬指導、在宅への同行などを行い、店舗での実習に加えて“集合研修”という形でひまわりゆう薬局に集まってもらい、講義やグループディスカッションを通して現場では得られない知識や経験の共有をしてもらいました。
【店舗実習の様子】
また、最後の集合研修では、ゆう薬局での在宅同行を通してそれぞれが取り組んだ事、今後の課題について発表をしていただきました。
【発表内容(抜粋)】
■在宅患者のアドヒアランス・病識の向上のための取り組み(京都薬科大学学生)
70代女性独居。糖尿病、精神症状もあり、甘いものをよく食べるなど病識は低い。
インスリン使用後に針ケースのシールを貼れるような簡易的なカレンダーを作成したことでコンプライアンス改善。甘いものが好きではあるが、血糖コントロールのため食事改善の資材をお渡し。決まった答えはなくそれぞれの解決方法を考えることが必要だと感じることができた。
■在宅同行で感じた介入ポイント(摂南大学学生)
10歳男児、広域無神経節症、短腸症候群。輸液での栄養投与、整腸剤等の内服薬もある。
本人の輸液の管理だけでなく、ご家族とのやりとりが意識的な部分のストレスの緩和に寄与できることを感じた。
■在宅訪問にて学んだこと~パーキンソン病~(大阪大谷大学学生)
50代女性、パーキンソン病(要介護3)、旦那さんと2人暮らしであるが仕事で基本的に日中不在。無動時の感覚など、実際にその患者さんからでないと聞けないような話も伺うことができ、服用の工夫等薬学的知識に限定しない解決法を検討する難しさ・重要性も感じた。
■在宅訪問における薬学的介入(立命館大学学生)
90代女性、既往歴は高血圧、甲状腺機能低下、脂質異常、過活動膀胱、過敏性腸症候群等。
眠剤の紛失、他の薬との併用によるコンプライアンスの低下などに対して解決方法の提案を行った。問題の改善に至る前の“気づき”、きっかけを増やすことが在宅の連携の中で必要と感じた。
■薬局における在宅医療(神戸学院大学学生)
80代女性、糖尿病、残薬の発生が頻回、コンプライアンス改善を主な目的として在宅。
在宅の中における課題の改善はすぐには難しいことを痛感。ただ、どのような生活状況かを確認できることは問題解決に向けた検討がしやすく、必ずしも薬の話ではない日常会話、信頼関係の構築の重要性を感じた。
今回の実習で得た経験を今後の学業で更に磨き、彼らが未来の薬剤師を牽引できる存在になって欲しいと願います。
原稿作成者:業務部実務実習担当者