2011.12.06
日経DI 薬歴添削教室
19:00〜21:00
ひまわりゆう薬局
日経DIプレミアムに連載されている「早川教授の薬歴添削教室」の取材を受けた。
症例1つをベースに「どのような情報を聞き取り」「どのような記録を残しながらケアを実践していくか」という事についてディスカッションを交えながら実施した。
「薬歴スキルアップ虎の巻」の著者である早川達先生の進行のもと行われた。
薬 歴添削に入る前に、表書きに何を書いておいたらよいのかを検討した。単身来られたのかご家族の付き添いであったのか、またご本人の生活状況などに関して薬 歴に残されたたった数行の会話から様々な意見が飛び交った。ご飯は毎食取れているのか、日ごろから便秘気味であるのか、今後の患者との会話をしていく上で こういった情報はとても重要となる。
薬歴の内容に関しては記載してある事の批評というよりは「ここをこうすればもっと良くなるであろう」という事を前提に検討した。
今 回はガン患者の症例であったため、オピオイドによる鎮痛に注目しがちであった。ここでは痛みがきちんととれているのかという事に対して、レスキューの回数 の確認がまず挙げられたが、実際の痛みの強さ、回数および痛みの種類など、薬の面だけにこだわらず患者本人への体調の聞き取りをより重要視する必要があっ た。
処方されている薬が、いずれの薬の副作用もしくは病状(ガン転移など)に対してなのかを把握しておきたいところである。そういった意味でも、薬以外にもその人に合わせた病態に関する知識を個々で蓄えていかなくてはならないと実感させられた。
ちょっとした患者の癖や仕草、そういった薬とは関係の無いことから、患者の状態へと繋がることもある。薬歴は「薬剤師のカルテ」とも言える。個々の患者の状態を薬剤師間で共有し合うものであり、次に繋がることを記載しなくてはならない。
今回の薬歴添削に参加し、日ごろの自分の薬歴を見直すきっかけとなった。また薬歴だけでなく、患者への接し方や聞き取り方も多方面からアプローチしていこうと思った。
撮影:武田 紗代子(吉川ゆう薬局)
原稿:池上 摩弥 (一乗寺ゆう薬局)