お知らせ

2026.10.08

2026年度 京都北部地域医療実習レポート

【日時】2026年9月18日(金)・19日(土)
【場所】舞鶴・丹後・宮津

 

 

 2026年9月18日19日の二日間、新人薬剤師7名を対象に「京都北部地域医療実習」を開催しました。
 本実習は、京都府北部に位置する舞鶴市と京丹後市を主な舞台に、薬局だけでなく市役所や保健所、地域包括支援センター、市民の皆様と交流できる場など様々な現場を訪問し、地域で活躍される方々の姿を直接見聞きして体感する、フィールドワーク型プログラムです。地域に根ざした薬剤師の役割を実感し、今後の業務に活かしてもらうことを目的としています。

 初日は舞鶴グループと丹後グループに分かれて行動しました。
 舞鶴グループは、舞鶴市健康づくり課や松尾寺駅salon de RURUTEI(駅舎内の日本茶カフェ)、まいづるゆう薬局、Café&Bar FLAT+(ゆう薬局カフェの開催場所)、城北地域包括支援センター、KATALab.(地域の学生向けコミュニティスペース)を訪問しました。

 舞鶴市健康づくり課では、行政と民間が連携し、幅広い世代を対象に健康づくりの施策を進めていること、松尾寺駅salon de RURUTEIでは、患者様が薬局でご経験されたリアルなお声、まいづるゆう薬局では、門前医院や地域の特性に沿った対応について、Café&Bar FLAT+では、クリニックの看護師の方と共にゆう薬局カフェでの取り組み紹介、城北地域包括支援センターでは地域の特性に沿った取り組みについてのお話、KATALab.では学生さんたちの取り組みやその支援についてのお話がありました。

 一方丹後グループでは、丹後保健所、まちまち案内所(コミュニティスペース)、roots(高校生と地域のチャレンジの場)、京丹後市社会福祉協議会、弥栄ゆう薬局を訪問しました。
 保健所や社会福祉協議会などの訪問を通じ、参加者は「多職種連携」と「患者中心の医療」への理解を深めました。特に「まちまち案内所」で学んだ「自分が直接解決できなくても、誰かへつなぐ」という姿勢は、「些細な情報も他職種と共有し、自分だけで抱え込まずにつなぐ」という連携の意義に対する深い気づきにつながっていました。

 また、医療側の治療目標と患者様の「生活上の目標」の間にあるズレに気づけた点や、「roots」での事例を通じて「結果だけでなく、本人が挑戦する過程そのものに価値を置く」ことの重要性を学べた点も大きな収穫でした。何でも代わりに行うのではなく、ご本人の自立や「その人らしさ」を支援するという視点も獲得できていました。

 夜には2グループが合流し、宿泊先近くのビストロ『あみけん』で懇親会が開かれました。懇親会には新人薬剤師以外にも、丹後ブロックの職員も多数参加し、一日を振り返りながら交流を行い、地域の現状などについてもさらに理解を深める機会になりました。

 

 2日目は弥栄ゆう薬局にて、1日目に学んだことを各グループごとで話し合い、整理をしました。様々な方々から、様々なお言葉や資料をいただいた為、ここで振り返る時間となりました。その後各グループから発表を行いました。自分たちが見聞きしてきた内容を発表することで、学んできたことについて、相互に理解を深めることができました。

 その後、京丹後こども・みらいプロジェクトの活動紹介がありました。医療的ケア児のこどもたちでも旅行や、やりたいことができるようサポートをする取り組みで、立ち上げの経緯や取り組み紹介の他にも、緊急で調剤を行った事例など、ゆう薬局の関わりについてもお話がありました。

 最後にクロスワークセンター宮津にて、2日間の総括を行いました。各自が感想を述べ、同行した先輩薬剤師の方からも意見や感想がありました。新人薬剤師たちからは、「初心を思い出して、身近な小さな寄り添いからしてみようと思いました」「とても密な時間を過ごすことができました」「顔と顔を突き合わせることで学びがあった貴重な機会でした」「目の前の患者さんを、一人の人間として大切にすることを学びました」などといったお声が寄せられました。

 本実習に参加したことで、「地域の中で患者様を支える薬剤師」の役割について、理解を深めることができました。この学びが一過性に終わらないよう、今後の配属店舗において、生活背景を踏まえた服薬指導や他職種への情報提供や連携などの継続的な実践を期待しています。

 

 

原稿執筆:教育研修部 シマ/ハマノ